燃料電池
燃料電池とは、燃料の水素を空気中の酸素を化学反応させて水と電気を発生させる発電装置の一種です。開発の歴史は長く、1801年にデービー卿(英国)によって原理が発明され、1965年にアメリカで実用化されました。発電時に温暖化の原因である二酸化炭素や大気汚染の原因になる窒素酸化物を発生しない環境への優しい発電装置です。化学反応によって電気エネルギーに変換するためエネルギー損失が少なく、また、発電時に発生する熱も同時に利用することができるため、エネルギー効率の高い発電と言えます。発電時の騒音や振動も非常に少ないため、設置場所にも柔軟に対応できます。大規模の発電から自動車や家庭用電源、パソコンや携帯の電源と大きさに柔軟性があり、幅広い用途を持っています。以上のような多くの長所を持つ反面、初期投資としての燃料電池のコストの高さと、ランニングコストとしての水素の調達価格の高さが普及の妨げとなっています。