直流連系
日本は島国であるため、電力を北海道、本州、四国、九州で融通し合えるよう各島間を高電圧の送電線で接続していますが、その設備を「連系設備」といいます。連系設備の中でも、直流電力で電力を融通しているものを直流連系といい、現在は本州と北海道および本州と四国の2ヵ所で運用されています。各島間を接続するには長距離の送電線が必要となり、長距離送電の場合、直流は交流よりも、送電時の電線の抵抗などにより電気エネルギーが熱エネルギーに変換されて失われる現象の「送電損失」が少ないため、直流連系が採用されています。ただし、直流連系には、送電線の両端に交流を直流、直流を交流に変換する「変換所」が必要となるため、建築コストや保守・運用コストがかかります。