始動電流
始動電流とは、電動機を始動させる際にスイッチをいれてから主回路に一時的に流れる大電流のことです。電動機が定格速度まで加速する間は、定格運転時よりも負荷が大きくなっている状況のため、定格電流よりも大きく電流が流れます。その電流値は定格電流の5倍から8倍になることがあり、電動機に接続されている部品、電装品にも過剰に電流が流れることになり、異常な発熱を引き起こして事故につながることもあるため、用途に応じた適切な始動器を選択することが肝要です。始動電流を低減するための装置として減電圧始動器があり、スターデルタ始動器、リアクトル始動器、コンドルファ始動器が挙げられます。減電圧始動器を導入することで、遮断器への投入コストを抑えられるという副次的な効果も見込めます。