コンデンサ接地

工場などの配線では、どの線も接地されていない非接地の状態で配線されることがあります。このような回路で、電線が地絡(地面や接地された金属に接触)すると大きな事故になりますので食い止めなければなりませんが、電線がよほど長くない限り検出するのは難しいのです。このような事故を検出するには、事故が起こっていない電線と大地の間を流れる電流(漏れ電流)のバランスが変化したことを見つける必要があります。しかし、漏れ電流自体が小さいので、変化を検出することも難しいのです。そこで、各電線と大地との間をまたぐようにして適当な容量のコンデンサを接続しておきます。コンデンサは電気の変化した分(交流分)だけを通す性質があるので、1つの線に地絡事故が起こると、地絡していない線から大地を経由して戻る回路ができ、この電流を検出して地絡事故を検出することができるようになります。しかし、平常時コンデンサに流れる電流はわずかなので、消費電力などには影響がありません。このようなコンデンサを補償コンデンサといい、補償コンデンサによる変圧器の端子や電線の接地をコンデンサ接地ということがあります。この場合の接地の目的は中性点接地とは異なっています。

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