高圧キャビネット
高圧キャビネットという電気設備があります。その多くは、大口の電気需要家で、高電圧で電力供給を受ける必要がありながら、高圧電線を直接引き込めないような事情のある場所に置かれています。高圧キャビネットとはどんなものでしょうか。高圧はもちろん高い電圧のことですが、キャビネットというのは、箱形の物入れを指します。つまり、高電圧の電気を受けるための機器を収めた箱ですね。ふつう、架空線で高電圧受電ができるような立地条件であれば、そこに需要家が小さな電柱を立て、てっぺんに電気を開閉するしかけ(断路器)を設けます。そこから上流側が電力会社、下流側が需要家のものということになります。高圧キャビネットでも同様に、断路器が納められます。特別な事情がなければ、高圧キャビネットの箱そのものは電力会社が設置し、断路器以降を需要家が接地します。