鉛蓄電池
鉛蓄電池は、正極に二酸化鉛、負極に鉛、電解質に希硫酸を使った二次電池です。硫酸イオンの移動で放充電を行います。発生する電圧が単電池当たり2ボルトと比較的高いこと、電極の鉛が安いことが理由で、世界で最も生産量が多い二次電池です(国内では第2位)。自動車やバイクのバッテリーやフォークリフト、電気自動車の電源として使われています。また、産業用として、無停電電源装置や病院等の施設の非常用電源として広く使われています。長所として、電流の放電量に関わらず、比較的安定した放電量を保つことができ、再充電に伴うメモリー効果がない点が挙げられます。短所としては、他の二次電池に比べ大きく、重くなる点、過放電による電池容量の低下(サルフェーション)、寒冷地での電解液の凍結からの破損の危険性、電解質として希硫酸を使うことによる、破損時の危険性などが挙げられます。また、有害な鉛や硫酸を使っていることや使用済みの電池の資源としても価値の高さから、リサイクル制度が整備されています。