アモルファス変圧器
アモルファス変圧器は、従来の珪素鋼板が使われていた鉄芯に、アモルファス合金を使った変圧器です。特徴として、従来の珪素鋼板の変圧器より無負荷損(待機ロス)を約85%〜70%削減できることから、トップランナー変圧器2014の基準を大幅に超えた省エネ性能の高さが挙げられます。ただし、従来の変圧器に比べ大きい、重い、騒音がやや大きい等の短所もあります。アモルファス合金は、鉄や珪素、他のレアメタルなど3元素以上の素材を原材料にして、溶融状態からの急速冷却によってできる非結晶の金属です。原子の配列に規則性がなく、容易に磁化反転できるため、鉄心に磁束が通る際のエネルギー損失が少なく、珪素鋼板に比べ厚さが1/10、電気抵抗が3倍なため、渦電流が小さくなることで、無負荷損を減らすことができます。